震災の日、電気、ガス、水、全てのインフラが止まった。

テレビは映らず情報が入らない。
正確な震源地も地震の規模も分からない。
でも喫緊の生活には困らなかった。

照明替わりのロウソクや懐中電灯、
ガス替わりのカセットコンロはとても役に立った。

数日間の飲料水には困らない程度のペットボトルの水があった。
下水用は、たまたま風呂場に溜めていた水がとても役に立った。

震災後に困ったと聞いた代表例の一つがトイレ用の下水である。
一度流すだけで10リットル程度の水が必要だ。
500ミリのペットボトル20本が必要な計算になる。
貴重な飲料水を流す訳にはいかない。

我が家では畑の水やり用に溜めていた風呂場の水が役にたった。
トイレの度にバケツを使って風呂場の水をタンクに移し替えた。
水は重い。これだけでも重労働だ。

20階建てのマンションの最上階に住んでいるとしよう。
電気が止まっているためエレベータは動かない。
トイレに行く度にペットボトル20本分の水を持って階段を上る必要がある.

現実的にできるとは思えない。

水が止まった場合には、水を買えばよい。
長期間止まる場合には給水車が来るだろう。

水がない生活を想像する際、水 『だけ』 がない生活考えがちである。
現実には水がなければ電気もないだろう。
車のガソリンも残り少ないかも知れない。

そんな中でどうやって水を移動させるのか。
備えあれば憂いなし。
地震以降、我が家では基本的にいつでも浴槽には水を張ったままである。
 

 


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